入院生活中に激しい痛みのなかで、苦しすぎて一瞬だけ思ってしまったことがあります。それは「これ死んだほうがマシなんじゃね?」です。
当時は管類が10本くらいつながれておりピクリとも動けない状態でしたので、回復して後日みてみたら病室は7階で窓を開けようとしたらロックが全てかかっており、10㎝しか開けられない構造になっていました。


自分の病気は短期間で回復するものなので全然大したものではないですが、これが仮に激痛の中で何週間や何ヵ月と戦うことになると考えると、もはや地獄でしかありません・・・。
深夜にナースコールが鳴り看護師さんたちが高齢者のおばあさんの治療に当たっているのをみて、辛い気持ちになりました。もちろん一番苦しくて辛いのは高齢者のおばあさんであり、一命を取り留めたとしても、また翌日から同じ事態になってもおかしくない状態が繰り返されるわけです。
「もし自分のかあちゃんが、こういうふうになっていたら・・・」
胸が苦しくなりました。
入院の際に持ち込んではいけないもの、それはカミソリや爪切りなど、刃物になりそうなものは持ち込み禁止になっていました。つまり窓から飛べない&刃物で切れないというふうに、当たり前ですが自殺できないようになっているのだと思います。
患者さんの命の灯が消えそうになった時、医師たちは当然ながら全力を尽くし治療します。看護師さんたちも同様です。きっと僕もそうするでしょう。しかし、苦しんでいる患者さん本人は、きっと心のどこかで「もうここら辺でいいから、終わりにさせてくれ」と思っている人は少なからずいるはずです。
入院したら自分で死を選ぶことはできないのです。
自殺は生命保険が認められない、なんて話も聞いたことがありますが、そんなものはどうでもいいのです。
仮に家族が同じような状況で延命治療が繰り返されたことにより苦しみ続けている状況がもしあったとして、そのことを本当に真剣に考えると、やはり「死に際は自分で決める」そして家族に対しても「死に際はあなたのタイミングに任せる」ということが、今の自分の出した答えです。
最期、苦しみながら生き続けることは幸せといえるのか・・・?

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